出っ歯の治療方法5つと悪化させないためのトレーニングまとめ

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クレプラ編集部この記事の監修者

クレプラ編集部先生

内科, 外科, 歯科, 皮膚科

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口元からちらりと覗く二本の歯『出っ歯』って、やっぱり気になりますよね。実は、この出っ歯は見た目が気になるだけではなく、様々な問題も引き起こします。出っ歯の人は口呼吸になりやすいことから口内が乾燥しやすく、虫歯や歯周病になりやすかったり、睡眠時無呼吸症候群を引き起こし良い睡眠を取れなかったりします。それだけでなく前歯が正常に機能しないため、奥歯に負担がかかって顎関節症を引き起こすこともあります。
出っ歯そのものは病的なものではないので治療に保険は適応されませんが、様々なデメリットのある出っ歯は治療して治すことをお勧めします。
ちなみに出っ歯は自分では治すことができません。歯を動かすには一定の力を1日12時間1年以上加える事が必要だと言われています。しかし、強い力をかけると歯がグラグラになってしまうこともあるので、自力での治療は控えてください。
ですが、ほとんど全ての出っ歯はきちんと治療すれば治ります。今回は、出っ歯の矯正法とこれ以上出っ歯がひどくならないようにする方法を一緒に見ていきましょう。

1.歯科で行う出っ歯の4つの矯正治療

出っ歯の矯正はならべく早い時期に行うことが望ましいとされています。年をとるほどに歯茎が固くなり、歯が動きにくくなるからです。早ければ早いほど、費用も安く、抜歯をしないですむ矯正ができるようになります。
歯科で出来る出っ歯を治す治療をみていきましょう。

1-1.【小児矯正】成長期の子供の矯正は、顎の正しい成長を促す

小学校高学年以前の成長期のお子様が出っ歯、もしくは歯並びが悪い場合は、矯正治療で正しい歯並びや顎の形に導くことができます。
使用する矯正装置は、顎を広げたり、下顎の位置を前の方に成長させる装置、マウスピース等の装置を使います。期間は1.5~2年程度で費用は20万円~35万円程度になります。

1-2.ブラケットで噛みあわせも同時に歯列矯正

各歯の表面にブラケットと呼ばれる器具をつけ、ワイヤーを通し、歯に一定の圧力をかけることで歯並びや歯茎を矯正する方法です。0.1mm単位で歯の位置を決められるため最も仕上がりが綺麗になる矯正方法です。
ブラケットによる矯正治療は、成長期に行うことが望ましい矯正治療ですが、成長期以降に行っても効果はあります。ただし30代以降は歯茎が固くなってしまうので、他の矯正治療と組み合わせるのが望ましいとされています。
ブラケットによる矯正治療のデメリットは2つあり、『対面した時に目立つ』ということと『歯磨きがしにくい』ということです。現在は歯の裏側にブラケットをつけたり、ワイヤーを目立たない素材にすることが可能で、従来よりも目立たなくなりました。
歯磨きがしにくいことにより虫歯になりやすいということは、注意したい点です。虫歯になると治療期間が伸びたり余計な費用がかかります。そのため、ブラケット装着中も虫歯予防をしっかりと指導してくれる歯科を選択することをおすすめします。ブラケットによる矯正治療の期間は数ヶ月から2年ほどかかり、通院頻度は4~6週間に一度になります。。費用は歯の表にブラケットをつけるもので60万~100万円程度、裏側につけるもので100万~150万になります。

※出っ歯の症状によりますが部分矯正だけですむ場合もあります。その場合は費用は15万円~80万円で期間は3ヶ月~1年程度ですが、歯並びは矯正できても噛み合わせは矯正できません。出っ歯の場合、歯並びや歯茎全体に問題がある場合もありますので注意が必要です。

1-3.マウスピースで目立たずに矯正治療

透明のマウスピースをつけ替えながら少しづつ歯を動かしていく方法です。
マウスピースは目立たず、痛みもあまりなく、歯磨きもしやすいなど多くのメリットがあります。ですが、抜歯が必要な場合など歯を大きく動かさなくてはならない重度の出っ歯の場合には向いていません。治療後も多少の傾きや段差が残ってしまうことがあります。また、取り外ししやすいために、使わないと歯が戻ってしまったり、余計な時間がかかってしまうこともあります。メリットの大きいマウスピース治療ですが、ブラケット治療に比べて矯正効果は低くなります。マウスピース治療を希望する場合は、部分矯正と組み合わせるなど、治療する出っ歯の状態をよく相談したうえで決めましょう。

1-4.短期間で完了するセラミックによる矯正治療

前歯を「差し歯」にする治療で、歯を削り(前歯の程度がひどい時は神経も抜きます)、セラミックの被せ物をかぶせます。また部分矯正との併用で歯の位置を矯正してから、セラミック治療を行うこともあります。
期間は1ヶ月ほどで、セラミックの被せ物1本あたり9万~12万円になります。
30代以降の歯茎が硬くなっている人やライフイベントに合わせて短期間で矯正したい人におすすめです。

1−5.出っ歯の矯正治療のメリットデメリットまとめ

出っ歯矯正の治療比較表

2.外科手術で治す出っ歯治療【保険適用】

出っ歯は歯科による矯正治療だけではなく、口腔外科での外科手術で治療すべき場合もあります。ここでは、外科治療すべき出っ歯とその治療法についてみていきましょう。

2-1.顎の位置で出っ歯になっている場合

次のような画像が、顎の位置で出っ歯になっている症状になります。

・上顎が大きい事によるもの

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(http://plaza.umin.ac.jp/~oralsurg/images/d04_pic_00_01.jpg)
上顎が大きいことによる出っ歯は口腔外科で治療しなければならない場合があります。

・下顎が小さいことによるもの(相対的なもの)

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(http://plaza.umin.ac.jp/~oralsurg/images/d04_pic_00_02.jpg)
相対的なものですが、下顎がちいさいことにより出っ歯になります。

・その他先天的な顎のずれ(左右非対称や開咬症など)

上顎か下顎が前に出ているなど顎の位置で出っ歯になる場合は、顎変形症との診断を受けられれば、保険適用で外科手術を受けることが可能です。

2-2.外科手術の費用は矯正治療の半分程度

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外科手術の流れは術前、矯正(約1年)から病院で外科手術と入院(3週間前後)、術後矯正(約1年)で治療自体の期間は2年ほどです。この期間全ての治療が保険適用内で、全体で35万円~45万円ほどかかります。美容外科で顎の手術を行うことも可能ですが、その場合は「見た目」が重視されるために噛みあわせが考慮されない上に保険適用外となり、250万~350万円ほどの費用がかかる場合がありますので注意しましょう。

2−3.外科手術を受けるときは、口腔外科と矯正歯科の連携が必須

顎変形症の外科手術は矯正歯科と口腔外科が連携して行うものです。口腔外科との連携の実績が少ない歯科の場合は、手術の選択肢を提示できないことがあります。顎の形が問題なのに歯列だけを治す矯正をしても正しいかみ合わせを手に入れられなかったり、元に戻ってしまうこともありますので、セカンドオピニオンは常に念頭においておいてください。

3.出っ歯を悪化させる日頃の癖を改善しよう

出っ歯を治すためには、矯正治療が必要になります。ですが、出っ歯を悪化させてしまう癖というものが存在します。大人になっても歯ならびは日々変化しているので、これらの癖がある場合は油断してはいけません。
また、たとえ出っ歯を矯正治療で治しても、これらの歯並びを悪化させる習慣を修正しないと、もとの出っ歯に戻ってしまうこともあります。治療と同時にこれらの癖を直していきましょう。

3-1.口と舌のトレーニングで「舌癖」と「口呼吸」を改善

出っ歯を引き起こす癖の大きな原因が「舌癖(ぜつへき)」と「口呼吸」によるものです。これらを改善することで出っ歯をこれ以上悪化させないようにしましょう。

舌癖の見分け方と改善方法

脱力した時に、舌の先が上の前歯のすぐ後ろの歯ぐきの正しい位置についておらず、『前歯に触って』いたり『下顎の方』にあったらそれは「舌癖」です。正しい場所にないことで上顎の未発達や、前歯をグイグイとおしてしまうことで出っ歯になってしまいます。
舌の正しい置き場所がわからない場合は、唇を閉じて鼻唄を歌ってみましょう。その時に触れている場所が舌の正しい位置です。常に正しい位置に舌を置くことを意識することで舌癖は改善します。

口呼吸の見分け方と改善方法

口呼吸が出っ歯を悪化させる理由は2つあります。
・口呼吸は内側への唇の圧が働きにくくなるため歯が前に出てきやすい
・息を通すため舌を正しい場所である上部に置くことができず、上顎が広がらず狭くなり歯が前に出てしまう
口呼吸の人は口内が乾燥しやすく歯周病や虫歯になりやすいため、もし眠るときや脱力している時に口が開いている場合は、意識的に閉じるよう気をつけてみましょう。

コラム1:口呼吸と舌癖を改善する【あいうべ体操】
①大きく口を開け「あー」
②前歯をむき出しにし、ぐっと横に開いて「いー」
③唇を尖らせて「うー」
④舌の根元が引っ張られるくらい舌を前に突き出しながら「ベー」といいます。
声は出しても出さなくてもかまいません。これを1日30セットを目標に続けます。
コラム2:口呼吸と舌癖を改善する【ホッピング体操】
①舌をスポットポジションにつけ、舌全体を上顎につけるます。
②5秒キープ
③ポンッと音がするように離します
これを1日10~15回繰り返します。

3-2.口呼吸や舌癖以外のを悪化させる4つの癖を意識的に改善

・下唇を噛む癖

唇を噛む圧力によって前歯が前方に押し出されてしまいます。

・頬杖・仰向け寝などの顎への圧力

顎へ圧力を与える頬杖、仰向けなどの癖は、歯並びの乱れの原因になります。

・おしゃぶりや指しゃぶりなどの幼児習慣

4歳以降のおしゃぶりや指しゃぶりは、出っ歯の原因になります。

・抜けた歯を放っておく

抜けた歯を放っておくと、歯が移動してしまい歯並びがわるくなり出っ歯になります。
これらの悪い癖は、気がついた時にその都度やめるようにしましょう。目につくところにメモを貼っておくなどして、定期的にチェックするのも有効です。また、周囲の人に協力してもらうことも効果的です。常に癖が出ないように意識し、出っ歯の悪化を防ぎましょう。

4.まとめ

出っ歯を矯正する場合、基本的に治療費は保険適用外なので数十万単位で費用がかかります。ですが、歯並びが正常で前歯だけを削りたい場合などは一本あたり5000円程度ですむことがあります(エナメル層の厚みは1~1.5ミリですのでその範囲なら削って短くすることが可能です)。出っ歯を引き起こす歯並びの原因は非常に多様なので、慎重な歯科医選びとともにとりあえず相談に行ってみましょう。これらの治療法に合わせて、歯並びを悪くし出っ歯にする悪い習慣を治すことが必要です。出っ歯を治して素敵な笑顔で送れる毎日を手に入れましょう!

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