虫歯になったとき神経を抜くべきかどうか知っておきたい知識

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虫歯が異常に痛む。もしかしたら、神経にまで虫歯が達しているかもしれない…。

あなたは今、そんな不安でいっぱいになっているかもしれません。

とにかく、今の歯の痛みを早急に取り除きたいと思ってはいるものの、もし神経にまで達しているのであれば、神経を抜かないといけないのだろうか。
抜くとどうなるのか、抜く場合どれくらいの痛みがあるのか。そもそも抜くべきなのだろうか、など気になることは多いでしょう。

この記事ではそのような疑問をすべて解消し、取るべき対処法をご紹介します。
今あなたが虫歯の神経を抜くべきかどうか判断に迷っているのであれば、こちらで紹介している内容を参考にしてください。

1 虫歯が神経まで達しているかどうかの判断基準

まずは虫歯が神経にまで達しているかどうかを、セルフチェックしてみましょう。
虫歯の症状は大きく分けて、C1、C2、C3、C4の4段階に分かれます。

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C1:虫歯がエナメル質にとどまっている
C2:虫歯が象牙質に達しているが、歯髄に達していない
C3:歯髄に達している
C4:歯冠が崩壊、残根になっている

歯は、咬む面から順番に、エナメル質、象牙質、歯髄の順で構成されており、虫歯はどの層にまで及んでいるかで症状が変わってきます。
このうち、神経が含まれる歯髄にまで達しているC3の状態が、神経が圧迫され、いわゆる神経にまで達している虫歯の状態です。ちなみに、神経とは、神経だけでなく、血管やリンパ管などを含めた結合組織の集合体を指します。

C1の場合、痛みを感じることができないため、自分で発見するのは難しいでしょう。

C2は痛みはあるものの、冷たいものを食べたときに染みる程度の痛みです。

C3になると、炎症が起き、歯髄内の圧力が高くなり、神経が圧迫されている状態のため、激しく痛みます。よって、虫歯が激しく痛むという場合は、必然的にC3の状態になっている可能性が高いというわけです。

C4は歯の冠部分が欠けてしまうまで進行した状態なので、見た目で判断できます。歯髄部分は死んでいるため、痛みを感じることはありません。

このように、虫歯が神経にまで達しているかどうかは、ある程度痛みの度合いで判断することができます。

2 神経にまで達していた場合、神経を取り除かなければならないのか

では、実際、痛みなどの度合いで、虫歯が神経にまで達していた場合、神経を取り除かなければならないという話をよく耳にしますが、実際のところ必要なのでしょうか。

虫歯の状態によっても変わってくることですが、神経は残せるのであれば、残したほうがいいのに越したことはないというのが一般的です。しかし、歯に激痛があったり、膿などが見られたりする場合には、取り除いたほうがいいケースもあります。とはいえ、自己判断ではむずかしいので、歯科医師の診断に任せましょう。

2-1.神経は残したほうがいい理由

一般的に、神経は残したほうがいいと考えられています。なぜなら、神経が残っている歯ほど、寿命が長いといわれているからです。
神経部分を抜いてしまうと、血管も失われてしまうことになるため、栄養が送られなくなり、歯がもろくなってしまいます。

また、もし神経を抜いてしまったら、それっきりですが、もし残して様子を見る場合、痛みが治まる可能性があります。
虫歯の状態を見て、少しでも神経を残せる可能性があるのであれば、むやみに神経を抜こうとすることは賢明ではないというわけです。

また、神経を取った後の「根管治療」というものは、歯科医師の腕によるところがあるといわれており、非常にむずかしいという現実があります。そのため、治療そのものが不十分になる可能性があるという理由もあります。

2-2.神経を取り除いたほうがいい場合もある

一方、神経は取り除いたほうがいい場合もあります。

例えば、すでに神経が腐敗しており、歯肉の腫れなどが起きている場合や、神経の炎症がひどく、あまりにも痛みが強くて鎮痛剤が効かないほどである場合です。
感染症になるリスクがある場合もあり、結果的に激しい痛みが生じることがあるともいわれています。

自分の虫歯が今、どのような状態にあるかによって、神経を抜くか抜かないかは変わってきます。次に、実際の治療法を見ていきましょう。

3 神経を抜く治療法

3-1.治療の流れ

歯科医師によって虫歯が進行した歯の神経を抜いたほうが良いと診断された場合、一般的には、次のような流れで治療が行われます。

(1)部分麻酔をする
(2)虫歯を削る
(3)神経が入っている場所を開く
(4)神経を除去する専用の針で除去する
(5)神経があった場所を太い針で大きくする
(6)綿の薬を入れて、ふたをして消毒する

一回目の治療がこのように終わり、約一週間後に、最終的に防腐剤を詰めて根の治療が和おります。もしまだ痛みがあったり、根の中がまだきれいでなかったりすれば、再度(1)~(6)の工程を繰り返します。

3-2.痛みの程度

歯の神経を抜く治療を思うと、「痛くないだろうか?」と真っ先に不安になることでしょう。実際、感じる痛みは、まず部分麻酔をするときの注射針によるものがあります。また、、神経を抜いた後も、完全に神経が取り除かれないこともあるため、痛みが起きることもあります。
痛みが強い場合、麻酔がききにくいこともありますが、その場合は、鎮静剤で神経部分を弱らせてから神経を抜く場合もあります。
手術の後に痛みを感じた場合は、痛み止めの薬が処方されるのが一般的です。

3-3.料金

虫歯で神経を抜く治療を受けた場合の治療費は、保険診療3割負担の場合、一回につき700~2000円程度で、部位によって変わってきます。
このほか、初診料や再診料、レントゲン撮影費などは別途かかってきます。

4 神経を抜かない治療法

一方、神経を抜かずに虫歯を治療する場合もあります。その治療法のうち、主な3種類をご紹介します。なお、ここで上げている治療法についてはいずれも比較的新しい治療法であるため、歯医者に確認することをおすすめします。

4-1.ドックスベストセメント治療

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虫歯を除去せず、殺菌する方法です。ドックスベストセメントとは、鉄イオンと胴イオンが含まれる液体を用いて無菌化します。

虫歯を殺菌することにより、神経を抜かずに済むという方法です。何もしなくても痛みがあったり、熱いものを飲んだり食べたりしたときに痛む場合は、適用できないといわれています。また、神経が死んでいる場合も適用できません。

この方法はアメリカで開発されたという最新の虫歯治療法で、ドックスベストセメントそのものは、アメリカ歯科医師会(ADA)によって安全であると認可された製品を使用します。

まだ国内で保険治療として認可されていないため、自由診療となり、費用は自己負担になります。費用は歯科医院によって異なり、1万~10万円ほども幅があります。

4-2.ヒールオゾン治療

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歯を削らない、ドイツ発の治療方法です。塩素の約7倍の殺菌力があるというオゾンで虫歯菌を殺菌し、歯の再石灰化を促します。これにより、歯の神経を取らなくて済む可能性が高まるといわれています。オゾンを専用の機器で10~20秒ほど歯に照射することで、細菌の99.9%が除去されるといいます。

こちらの治療法も国内ではまだ保険治療として認可されていないため、自由診療となり、費用は自己負担となります。一般的な費用相場は、1歯当たり、3000円程度です。

4-3.3Mix-MP法

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3種類の抗菌剤を用いて治療する方法です。虫歯治療に限らず、口腔内のほとんどの病気を治すことのできる方法といわれています。虫歯などの病巣が無菌化されることで、組織修復を促すものです。無菌化が成功すれば、虫歯部分が硬くなり、神経を取ることなく治療することができるといわれています。

歯が抜けそうでぐらぐらしている場合を除いて適用できます。

費用は、一部保険適用がされないため、自己負担となります。3種類の抗菌剤のうち、厚生労働省で認められているのは一つだけであるため、ほかの2種類の抗菌剤については保険適用がされません。その場合、1歯当たり2000円から行われています。

4-4.痛みの程度

これらの神経を抜かず、薬剤などを用いて治療する方法は、治療中は基本的に痛みを伴わないといわれています。
しかし、いずれも新しい治療法であるため、薬剤などの効果は絶対ではありません。
場合によっては、完全に抗菌されず、数日後に痛みが出ることもあるといわれています。その場合は、結果的に、神経を取ったほうがいいと診断されることもあるのを覚えておきましょう。

5 まとめ

今、虫歯が神経にまで達していると思われるような痛みを感じるのであれば、すぐにでも治療が必要です。基本的には神経を抜かないほうが良いのですが、その必要性については信頼できる歯科医師に相談するようにしましょう。

 

今回、ご協力して頂いた監修医:

小枝 弘実先生 / あさくさ歯科

 

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