歯ぎしり用マウスピースを使うときの4つの選択肢

歯ぎしり
クレプラ編集部この記事の監修者

クレプラ編集部先生

内科, 外科, 歯科, 皮膚科

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朝起きるとあごが痛い、肩が凝っている…もしかしたらそれは睡眠中の歯ぎしりが原因かもしれません。歯ぎしりは、放っておくと歯が磨り減り、顎の病気である顎関節症を引き起こしたりします。そうなる前に、今回は歯ぎしり対策として最も一般的なマウスピース(スプリント治療)を紹介します。4種類のマウスピースを比較し、オススメのマウスピースと使用の注意、そして管理の方法を紹介します。

1.マウスピースを付けることで得られる4つの効果

歯ぎしりが歯にどんな負荷をかけているかご存知ですか?眠っている時の歯ぎしりの力は300k~900kg(食事の時の実に100倍!)といわれるくらい大きな力です。そんな歯ぎしりによる負荷を軽減させるためには、マウスピースを使用することが有効で、この大きな力から歯や顎を保護することができます。マウスピースは、歯ぎしりを直接治療するものではなく、あくまで歯ぎしりの悪影響を抑える対症療法ですが、下記の4つの効果が得られます。

①歯ぎしり音の軽減

マウスピースは歯ぎしり特有の「キリキリ」「ギリギリ」という音を軽減する効果があります。きちんとしたマウスピースを使えば、ほとんど音で悩まされることはなくなるでしょう。

②顎の痛みの軽減

歯ぎしりの症状として、朝起きた時の顎の痛みが挙げられます。マウスピースは一箇所にかかっていた歯ぎしりの力を分散することで、顎の痛みを軽減する効果があります。

③筋肉の緊張を和らげる

歯ぎしりをしている時、顎はもちろん首や肩の筋肉も緊張し、固くなっています。それが頭痛や肩こりを引き起こすのです。マウスピースを使用することで、噛み合わせの位置が高くなり、そもそも歯に力が入りにくくなり筋肉の緊張を和らげる効果があります。

④安心感を得られる

安心感を得ることは、ストレスが大きな原因とされている歯ぎしりにとても有効です。歯ぎしりの抜本的な治療法はないのですが、改善することは可能です。マウスピースを使うとともにそれらの方法も考えていきましょう。

2.3種類の市販歯ぎしり用マウスピース

歯ぎしりに効果的なマウスピースを入手するためには、大きく分けて市販品を購入する方法と、歯医者で作成する2種類があります。まずは3種類に分類できる市販の歯ぎしり用マウスピースを見ていきましょう。

2−1、市販品:奥歯だけに用いるマウスピース

簡易的に取り付け可能なタイプのマウスピースです。
価格帯:1,200円~6,000円
奥歯だけに用いるので手軽で違和感が少なく使うことができます。また、歯に固定されていないため誰にでもすぐに口内に合いやすいというメリットがあります。また歯列矯正中でブラケットの装着中でも使うことが可能です。ただし耐久性が他のものより優れておらず、ひどい歯ぎしりの場合は一ヶ月程度で壊れてしまうこともあるようです。

歯ぎしりくんα歯ぎしりくんα(Amazon参照)

このタイプのマウスピースの中で最も安価であり、下顎につけるため非常に違和感なくつけられる商品です。耐久性は高くないのでひどい歯ぎしりには向きませんが、軽度の歯ぎしりや他のマウスピースで違和感を感じる場合は、おすすめです。

2−2、市販品:お湯で柔らかくして形を合わせるマウスピース

価格帯:700円~15,000円
90℃程のお湯に一度つけ、上の歯に装着した後20~30秒噛むことで自分にあった形を作るマウスピースです。市販で売られている多くはこのタイプです。歯列全体に付けるタイプは装着時の違和感が強いため、歯科でマウスピースを造って貰う前に着用可能か試してみるのに適しています。
ソフトタイプマウスピースは、安価で入手できる一方、自分で整形するためいくつかデメリットがあります。手間がかかることはもちろんですが、歯並びに問題がある場合は、マウスピースもその形になってしまうため、長期利用することで歯並びがさらに狂ってしまい顎関節症などを引き起こす恐れがあります。ただし、非常に価格が高いものは内側と外側で素材が違うなど、様々な工夫をこらしてそういったデメリットをなくしているものもあります。

STRESS-ZERO

STRESS-ZERO(Amazon参照)

比較的安価かつ、いびき防止効果を持つ商品です。上下の歯に合わせて整形することが出来るため、噛みあわせが狂うリスクが低くなります。歯ぎしりをしている人は、いびきをしている場合も多いので、その両方を防ぐことが出来る商品になります。

2−3、市販品:整形しないでそのまま使えるマウスピース

価格帯:4,000~7,000円
お湯で整形して使うマウスピースは失敗するリスクや、口の形によって端を炙って切り落とす手間がかかります。また、歯に密着するようになるため、非常に違和感が強いものでもあります。しかし、このタイプのマウスピースは誰にでも合うように作られていて、整形の手間もかかりません。
《商品例》

スノアウィザード

スノアウィザード(Amazon参照)

いびき・歯ぎしり用のマウスピースです。
前歯にかぶせるタイプではないので、歯や歯茎の負担が軽いのが特徴です。整形マウスピースに違和感が強い人にオススメです。

3、おすすめ!歯科で作るオーダメイドマウスピース

一番おすすめしたいのは、歯医者で作るマウスピースです。
価格帯:5000~6500円(保険適用)
市販の安価なマウスピースでは歯ぎしりを防ぐどころか、歯並びや噛みあわせに悪影響を及ぼしてしまうこともありますが、歯科で作るマウスピースは、かみ合わせや歯並びなどを考慮し長期使用に適した形で作ることが可能です。歯科で作る場合は、違和感があった場合はすぐに相談できるメリットがあるため、迷っている場合は、試してみることをおすすめします。

歯医者でマウスピースをつくる!
1、歯を診察して歯ぎしりの状況を確認する
まずは歯の検査をします。実際に歯ぎしりの症状を確かめたり、顎や歯の周りのことをチェックします。
2、歯型をとる
基本的には上顎の型を取ります(気持ち悪くなる場合は下顎の場合もあります)。
3、マウスピースの完成
目安ですが、マウスピースは1~2週間で完成します。
4、マウスピースをつけてみる
基本的にこのマウスピースは歯ぎしりを軽減するために夜に使用しますが、慣れない場合は、日中に1~2時間入れておくなどするとよいでしょう(これは市販のものも同じです)。
5、マウスピースと歯ぎしりの経過確認をする
2週間ほど使用した後、痛いところや違和感のあるところを修正します。
1日の使用時間が12時間を超えないようにしましょう。

耐久性はマウスピースの素材と歯ぎしりの程度にもよりますが、ひどい歯ぎしりの場合は半年も持たずに傷んだり割れてしまうこともあります。その際、作ってから6ヶ月経たないと保険対象にはなりませんので、主治医とよく相談してください。

4.各種マウスピースのまとめ

上記のものを簡単な表にしてみましたので、確認してみましょう。

市販 歯科

奥歯

整形 非整形

オーダー

価格帯 1,200~6,000円 700~4,000円 5,000~15,000円 5,000~6,500円(保険適用)
おすすめ度
メリット 奥歯だけなので違和感が少ない。固定されていないので誰にでも合う。 安価なものも多いがバリエーションも豊富 いびきにも効果あり。整形の必要がないため長持ち。 自分にピッタリのものを作れる。噛みあわせの調整ができる。
デメリット 奥歯だけなので、全ての種類の歯ぎしりに対応しずらい。 違和感はある。整形の手間がかかる。長期使用で歯並びを悪化させることも。 整形しないので、逆に違和感がある場合も。 作成に1〜2週間かかる

5.マウスピース用洗剤でカンタン管理

マウスピースは日々のお手入れも重要です。

5−1ソフトマウスピース、歯科で製作したマウスピースの場合

マウスピースは基本的に朝外した後に手で水洗いをしましょう。
匂いなどが気になる場合は、歯ブラシをそのまま、またはマウスピースを傷つける研磨剤の入っていない歯磨き粉をつけて流水の下で優しくこすり洗いをしても大丈夫です。

デンタルマウスピース洗浄剤

デンタルマウスピース洗浄剤 30錠(Amazon参照)

ヌメリや汚れが気になるときは、マウスピース用洗浄剤で洗うと良いでしょう。洗った後は、乾燥させてから通気性の良いケースに保管してください。濡れたまま放置すると菌が繁殖してしまいます。

5-2.ハードタイプマウスピースの場合

歯ぎしりがひどい場合はハードタイプのマウスピースを用いる事になります。
汚れが水洗いと歯ブラシで落ちにくい場合は、硬いマウスピースと入れ歯は同じ素材でできているので、入れ歯用洗剤を使ってください。また、硬いマウスピースは、ソフトタイプと反対で乾燥で変形する可能性があります。そのため乾かせて保管するのではなく、専用の容器に水を浸して保存すると長持ちします。

6、マウスピースは歯ぎしりの根本的な治療ではない

前述したとおり、マウスピースは歯ぎしりの根本的な治療法ではなく、歯ぎしりの悪影響を軽減する方法の一つです。マウスピース以外の歯ぎしりの治療方法には薬や噛み合わせの治療も必要になってきます。歯科で行う治療についてさらに参考にしたい場合は「歯ぎしり 治療 の記事」を参考にしてみてください。

7.まとめ

市販の整形マウスピースは手軽に安く手に入るのですが、素材が悪く簡単に壊れてしまったり、整形を失敗して買い直しになってしまうこともあります。お試しで安いマウスピースを作ってみる、奥歯だけの悪影響の少ないマウスピースを作ってみる、というふうに市販のマウスピースは使ってみてください。
歯ぎしりは原因も根治も不明な現代の習慣病です。安易に自己判断せず、まずは歯科医に相談することをおすすめします。

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